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俺のスタンド第26話です。
俺のスタンド 第26話
20人の少年少女達の人体改造を終えた俺は、オークションでの客の反応が待ちどうしかった。
と、言っても今日がその当日なので、別段慌てる事でもない。
思い返してみると、俺も随分と狂気染みた事を行う様になったものだ。
『スタンド能力』を手にいれて最初は、女性の身体に変身してオナニーしまくったし、泥棒もした。
俺のスタンド『覚悟完了!』は『変身ゴムスーツ』を生み出すだけでなく、それを切り張り加工できる能力があり、その力でシーメイルの身体に変身して倒錯的な快感を楽しんだ。
女性の快感を体感してからの俺は、次第に自分の体への執着心を失っていった。
太ったゴリラみたいな自分の容姿が嫌いだったからだ。
『覚悟完了!』の生み出した『変身ゴムスーツ』を着れば、どんな姿にも変身できるから執着心を失っていったのだろう。
女の姿を手にいれて、女の生活を乗っ取ってやろうと計画していたのだが、その計画は半分成功、半分失敗で終わった。
美里を誘拐して、互いの『変身ゴムスーツ』を着て男女逆転セックスに溺れたのが、計画が狂った理由だろう。
事実、俺と美里は離れられない間柄となってしまった。
男の姿になった美里に、強制的にペニスの快感を与え続けて俺は楽しんだ。
男性のオーガズムに、美里はすぐに虜になった。
そして、俺はと言うと、膣の奥までペニスをねじ込まれる快感に酔い痴れ、今では男も性欲の対象に変わっていたのだ。
シーメイルじゃないと興奮できないはずなのに、男に抱かれる事も大好きになってしまった。
美里をシーメイルにして執拗なくらい弄んだのも、今思い返せば、俺の心が女性そのものに変わらない様にする抵抗かもしれない。
結局、俺は自分の身体と過去を全部捨ててしまった・・・。
ヨーロッパに赴き、何人もの女性を襲い、美少女の身体に俺は生まれ変わった。
『サルマキス・クラブ』に所属し、美里と一緒に娼婦の真似事をした。
おかげで、老若男女問わず、俺はセックスを楽しむように変わった。
娼婦になる事に抵抗のあった美里も、今では立派な娼婦だ。
但し、美里は俺の命令がない限り、絶対に身体を安売りしない。
美里は俺の忠実な奴隷になっているからだ。
これも、プロから学んだ奴隷調教の成果だろうか?
美里が極短期間で奴隷に堕ちた事に、俺は常に不信感を抱いていた。
そして、黒崎氏から部下を与えられて、美里調教の速さの理由に俺は気付く。
俺のスタンド『覚悟完了!』は成長していたのだ。
『部分変身ゴムパーツ』を生み出すだけでなく、触れた相手の快感や痛みを増幅させる事ができる様になっていたのだ。
俺自身も、スタンドのビジョンを具現化させなくても、『能力』の一部を使える様になっていた。
そう、相手の快感を増幅させる事ができるのだ。
マッキーが飼い犬以上に忠実な部下になったのも、この能力の所為だった。
美里とマッキー曰く、
「どんな相手とセックスしても、俺の手コキにも劣る」
だ、そうだ。
どうせ成長するなら、戦闘力がアップしたとかの方が格好いいんだけど・・・。
無駄に凄い成長をしたものだ。
まあ、この『能力』に目覚めたおかげで、女装者やニューハーフ等の人工美女娼婦しかいない『サルマキス・クラブ』に、女の俺が混じっていられるのだろうな。
組織の幹部にすぐ取り立てられたり、黒崎氏の養女になったりと、環境の変化が早いのも、これが理由かもしれない。
まあ、兎に角、俺は快感と狂気の渦巻く裏の世界を満喫している事にかわりはない。
娼婦の仕事が入っていない日は、美里とマッキー相手にセックス三昧なのだから。
ま、しょっちゅう3Pしている訳ではないぞ、と一応言っておこう。
誰も信じないだろうな、うけけ。
これからもっとチ○ポを生やした女達とのレズプレイを楽しみまくるのじゃあっ!
自分好みのシーメイルをどんどん生み出して遊ぶのであ・・・。
「るぅ・・・ぷはっ」
心地よい疲労感が残るまどろみの中、息苦しくなって俺は目を覚ました。
目が覚めたのは、美里の腕の中だった。
もっと詳しく説明すると、美里のGカップの巨乳で窒息させられそうになって目を覚ましたのだ。
ジッとしていると、身体中ベタベタするし、生臭い匂いで息が詰まりそうになる。
美里の朝勃ちペニスが胸の下辺りにスリスリ押し当てられてもいた。
「・・・・うっ」
美里の寝顔をぼんやり見ていたら、俺の下腹部からドロッと液体が零れ落ちる感触に、意識が現実へと覚醒させる。
膣と肛門から昨夜の情事の名残が流れ出たのだ。
ブルリッと身体が震える。
冬の寒い日の中、下半身グチョグチョに濡れたままで寝たから、身体が冷えているのだろうな。
暖かいシャワーを浴びたい気分である。
「んしょ・・っと」
気持ちよさそうにスヤスヤ眠る美里の腕の中からそっと抜け出し、俺はバスルームへと向かった。
時間はすでにお昼をだいぶ過ぎていた。
少し熱めのお湯を頭から浴び、下がった体温を上昇させる。
俺の銀髪は腰の辺りまであるので朝シャンをすると、乾かしたりするのが大変だ。
でも、念入りにシャンプーを3回、リンスを2回する。
理由は、美里のザーメンが髪にこびりついていたからだ。
口の中もザーメンの残滓が残っているので、念入りに漱ぐ。
1時間もすると、髪も身体も綺麗になり、ホッと一息といった処だ。
身体も温まってきたので、朝食(?)の準備に取り掛かる。
髪が乾いていないため、頭にタオルを巻いたまま冷蔵庫をチェック。
ふと蜂蜜のビンが目に入る。
「今日はホットケーキにしようかな・・・」
市販のホットケーキの元とミルクをボールの中に入れてかき混ぜる。
卵は卵黄と卵白に分け、卵白をハンドミキサーでメレンゲ状にしてから、卵黄と泡立てた卵白をボールの中に加えた。
それから、フライパンと水を入れたヤカンを火にかける。
ホットケーキが焼けるまでの間に湯を沸かして、紅茶を入れるつもりだ。
「ふんふん、ふんころが~し」
歌いながら、ホットケーキを焼き始める。
ジュウジュウと焼ける音がし、いい匂いがしてきた。
すると、ガチャッと玄関から誰かが入ってきた物音が聞こえる。
「ふう・・・あっ?! おはようッス、お嬢」
「おう、おっはー」
振り返ると、フードを被ったマッキーがキッチンに立っていた。
身体からほんのり蒸気を上らせながら、挨拶をする。
様子からすると、シャドウかランニングの帰りといった処か。
ボクサー崩れのマッキーは、暇があればいつもトレーニングに精を出していた。
だが、流石元ボクサーと褒める気はおきない。
汗の臭いがキッチンを汚染しそうだからだ。
ま、言うほど臭うものではないんだけど。
「むむ、汗臭いぞ。風呂の湯、まだ熱いから浴びてこい。おっと、水分補給をしてから入れ」
「オッス、すぐ綺麗にしてきマッ。水ありがとッス、お嬢」
文句を言いながらコップに水を汲んで渡す。
水分補給をすませると、マッキーはトタトタとバスルームに向かった。
テーブルの上に、ふわふわに焼けたホットケーキを並べ、紅茶を準備する。
冷蔵庫から蜂蜜のビンと、レモンの蜂蜜漬けを出して、テーブルの上へおいた。
カットフルーツの缶詰も開けて、器に盛る。
あとは、冷凍庫からアイスクリームを1つ出す。
朝食の準備完了。
寝室に顔を出すと、美里はまだスヤスヤと夢の中。
相変わらずコイツは、起こさないといつまでも寝やがる。
ホットケーキが冷めると不味いので、今日は無理矢理起こす事にした。
スリッパで頭をパコンッと叩く。
「起きろっ!」
「きゃっ?!」
「メシが冷める。はよ起きろ」
「う~」
ボサボサの頭を押さえながら、美里はモソモソとベッドから出てきた。
「お、おはようございます」
「おう、おそよー。ホットケーキ焼いたから、はよ来い」
「・・・はい」
朝から切れが無いな、美里。
「あ、あの・・・」
「ん?」
ショーツから朝勃ちしたペニスをはみ出したまま、美里はモジモジしていた。
「おっ、おはようのキ・・キスは?」
「・・・・・メシ食ってからな。顔と手だけ洗って早く来なよ」
「はいっ」
洗面所にパタパタ走っていく美里の後姿を見送りながら、俺は朝食の席についた。
甘い香りに包まれた食卓で3人そろってから、オヤツのような食事を済ませる。
ランニング帰りのマッキーは、ホットケーキを4枚も平らげてご満悦だ。
なるほど、コイツ、減量が苦手でボクサー辞めたタイプだな。
美里はフルーツにアイスを絡めてホットケーキに乗せ、ニコニコしながら美味しそうに2枚食べた。
ちなみに、俺は1枚だけで充分満足である。
幸せそうに食べている2人の姿にお腹いっぱいです。
いあ、ゲップするとまだ精液臭いので、食欲が沸かないだけなんですが・・・。
食器の後片付けをマッキーに任せ、俺はリビングのソファーの上でゴロゴロしていた。
暖房が効いたリビングは天国だ。
のんびり読書をするのに、クッションの効いたソファーがいい塩梅である。
TVを時々チラ見しながら、料理の本を読んで過ごす。
そうしていると、食器を洗い終えたマッキーが来て、今日のオークションで着る服はどうしたら良いか聞いてきた。
買ってやったダークスーツでも着て、ギャングっぽくしたらと俺が答えたら、20分後には、本当にそれっぽい格好をしていた。
素直だな、マッキー・・・。
身体がポカポカしているので段々眠くなってくる。
本をアイマスク代わりに仮眠。
しばらくして、シャワーを浴び、着替えてスッキリした美里に起こされる。
「起きてください、、ご主人様」
「ん?」
「今日がオークションですよ、ご主人様」
「むにゅ・・・あぁ」
本から顔を上げて美里を見る。
ソファーの上でだらしなくしている俺の側で、美里は膝を着いて俺をジッと見ていた。
ノースリーブの赤いブラウス、タイトなミニスカート、光沢のあるストッキングと、美里は扇情的な衣装を纏っている。
メイクも衣装に合わせ、少し濃い目。
娼婦らしさが、身体から滲み出ていた。
「今日も綺麗だね、美里」
「ありがとうございます」
褒めてやり、美里の頬に軽くキスをしてやる。
幸せそうに目を細めて、美里は微笑んだ。
「そろそろ、ご主人様も着替えてくださいね」
「おっと、もうそんな時間か」
「はい」
ちょっと転寝したつもりが、かなり寝てしまったようだ。
いつの間にか毛布がかけられていたし、寝室も窓を開けて空気を入れ替えられ、シーツも変えられて、洗濯も済ませられていた。
美里もマッキーも、こういう事は抜かりが無い。
2人の頬に、ご褒美のキス。
これだけでも、2人にはかなり嬉しい事らしい。
とても幸せそうだ。
主人と奴隷の良好関係を俺は一応築いているのかも知れない。
美里に手伝ってもらいながら、着替えとメイクを済ませる。
今日は清純派で衣装とメイクを整える。
紺のブレザーにルージュはピンクで、髪はツインテールでキメ☆
美里とお揃いのフカフカ毛皮のコートを羽織って、車でオークション会場に向かう。
もちろん、運転手はマッキーだ。
娼婦で稼いだ金で、車はおニューのオデッセイにランクアップした事も付け加えておこう。
本当はアウディにしたかったのだが、左ハンドルは嫌だと2人に反論されたので、こうなった。
まあ、快適にドライブが楽しめればいいので、これはこれでOK。
そして、時は来た。
今日のオークションで、俺の存在が組織に評価されると言っても過言はない。
緊張する。
だが、オロオロする姿を2人に見せる訳にはいかない。
美里とマッキーのご主人様なのだから・・・。
俺はマッキーが運転するオデッセイの後部座席に美里と座って港の旧倉庫街に辿り着いた。
かつては輸送トラックの駐車場に使われていた広い地所に高級車がずらりと並んでいる。
車から降りると、以前同様、海から流れてくる潮の匂いが鼻を衝いた。
荒打ちのコンクリートの建物に入り、貨物用の大型エレベーターで地下に下りる。
前回訪れた時と違い、ちょっとしたステージが中央に見えた。
エレベーターから出ると入り口でパンフレットを貰う。
そこは今までにない異様な興奮に包まれていた。
地下倉庫に不似合いなほど立派な簡易バーが設置され、この催しのために運び込まれたと覚しきボックス席で何人もの男達が酒を嗜みながら歓談している。
集まった男達は見覚えのある顔ばかり、皆、『サルマキス・クラブ』の会員だ。
美里とマッキーを引き連れ、俺は会員達に挨拶をして回る。
ほとんどの会員達は下卑た笑みを浮かべて、今日の催しを待っていたと、口をそろえて言った。
どの商品を競り落とすか、パンフレット片手に会員同士で楽しそうに話し合っている。
商品が人間でなければ、それは普通のオークションでの会話に見えたのだろう。
筆舌し難い狂気を孕んだ欲望のオーラが周囲に渦巻いているような錯覚を俺は感じていた。
そして、その狂気を振りまいたのは俺だと、再確認させられる。
有頂天になっていた会員達から離れ、黒崎氏の席へ向かう。
「どうです? かなりの盛況ですよ、ナオちゃん。『サルマキス・クラブ』の会員、ほぼ全員がこの場に終結しているのです。今まで行ったショーの中で、最大の客数です。いやはや、ナオちゃんの力には驚かされます」
「いや、黒崎氏のバックアップあってこその、オークションだよ。俺1人じゃ、企画だけで終わってる」
「ははは、そう真摯に言われると照れますね」
「まあ、まだイベントは始まったばかりだし、終わってから煽てて欲しい・・・かな」
「そんなに緊張しなくとも大丈夫ですよ、ナオちゃん。この企画は絶対に成功します。私が付いていますからね」
自信満々の笑みで黒崎氏の席に招かれる。
黒崎氏の横に座ると、俺の耳元に彼がそっと囁く。
「あなたという悪魔と契約した事を幸運に思いますよ。ケチな裏社会のフィクサーでしかない私も、もう一花咲かせられそうな気がしてきます。あなたは最高の悪魔です」
「ふふ、どっちが悪魔なんだか?」
「ははは、確かに。では、私めが地獄の水先案内人といった処でしょうかね?」
「あはっ。じゃあ、俺はファウスト博士かな」
「メフィスト・フェレスが私ですか。ふむ。では、あなたの欲望が成就せぬよう、手綱を握りなおさないといけませんね」
「おやおやぁ、もしかして、俺を自分のモノにしたくなってきた?」
俺は黒崎氏に恋人のように抱きつく。
黒崎氏は、それを拒まなかった。
正月の撮影会以降、俺は黒崎氏と何度も寝ていたのだ。
ひょっとすると、俺が自身の『能力』に気付かないうちに、黒崎氏を虜にしたかも?
調子に乗って唇を重ねようとしたら、黒崎氏に手でやんわりと止められる。
「それも良いかもしれませんな。でも、この場ではお止めなさい。ナオちゃんは私の娘なんですからね。それに、あまりナオちゃんとベタベタしたら、美里とマッキーに命を狙われそうです。辞退しておきますよ」
「ふふっ、そうだね」
流石は黒崎氏だと関心してしまう。
やはり年季の入った悪魔を篭絡するのは難しそうだ。
黒崎氏から離れると、すぐに美里が俺の横に座り、マッキーが俺の背後に待機した。
ウーロン茶と火の着いたタバコがすぐに準備される。
美里がウーロン茶をグラスに注ぎ、マッキーがタバコに火を着けて、俺に捧げたのだった。
「ほう、らしくなりましたね、ナオちゃん」
「その分、夜は俺が楽しませてやってるからね」
「なるほど」
黒崎氏はクスクス笑いながら、懐からタバコを取り出し、マッキーの方をチラリと見る。
いつもならサッと火を点けるマッキーは、直立不動の姿勢で立ち続けたまま、まったく動かない。
火の着いていないタバコの先をマッキーに向けながら黒崎氏は、少し強い口調になった。
「どうしました? 火ですよ、マッキー」
「・・・自分に命令していいのはお嬢だけッス」
「何?」
黒崎氏の顔から一瞬笑みが消えた。
席から離れて俺達の様子を見ていた連中の顔が蒼白になる。
俺が顎で示すと、ようやくマッキーが黒崎氏のタバコに火を点けた。
「ふう~~っ、よく短期間でマッキーを躾けましたね」
「どういたしまして。でも、怒んないでね、パパ。マッキーには後でオシオキしておくから」
「いえ、怒ってませんよ。むしろ、今回の企画にナオちゃんの才能が不可欠だな、と認識しただけです」
「そう?」
「えぇ。20人の調教についてですが。ナオちゃんには、原西の下でサポートについてもらう予定でしたが、これは少し人員の配置を考え直した方がよいかと、一瞬思いましてね。ナオちゃんに調教を一任しようかと・・」
「えぇ~っ? ダメダメ、俺、原西先生の下で動く方がいいっ」
「おや? 欲のない」
「責任者なんてやったら、お肌荒れちゃう」
「ははは、期待するのが少し早過ぎましたな・・・。いいでしょう。今回は原西の下でよく学ぶといいでしょうね。期待していますよ、ナオちゃん」
「あらら、責任重大だね?」
「当然です。真面目にしてもらわないと困りますね。それに、コンクリの靴履いてお魚観賞したくないでしょう?」
「うわっ、パパ、それ笑えないわ」
「まあ、今回の企画にかなりの予算がつぎ込まれていますからね。是非、成功させてくださいね」
「はぁい」
グラスを傾けながら、黒崎氏は笑った。
黒崎氏の脅しは洒落にならないが、手を抜く気はない。
俺は自身の『能力』をもっと磨きたいからだ。
黒崎氏の脅し文句の後は、他愛無い会話に切り替える。
話題は、俺を娼婦の席から外し、本格的に幹部として振舞ってもらおうだった。
俺としては、テクニックを学ぶ機会なので断りたい所だが、黒崎氏の娘が何時までも娼婦だとバツが悪いらしい。
まあ、娼婦の仕事が激減してるので、了承する事にした。
後の話題は、美里以前から所属している娼婦の身体のリニューアルについてだった。
これも、まあ追々とやっていかないといけないだろうとの事。
そうやって会話をしていると、ついにオークションが始まった。
黒ヤギマスクマン・ゴートの登場だ。
「うぃぃぃ~~っ、さあ、皆様方、オークションの始まりですっ! 今日は『サルマキス・クラブ』、最大の催し物だと自負しております。彼方好みのダイヤの原石をここで見つけていただければ幸いです。お手元の・・・」
「長いぞっ、さっさと始めろ!」
「そうだ、そうだ」
珍しい事に、ゴートの挨拶に客からブーイングが来た。
「おっとっと、ではでは、早速始めましょう。ではお手元のパンフレットをご覧下さい。黒と赤のナンバーがあります。まずは、比較的調教が楽と思われる赤のナンバーから参りましょう」
ゴートが指を鳴らすと、すぐにステージの上に6人の元少女が引き出される。
会場に『おおっ』と感嘆の声が湧く。
天井に設置されたレールから6本の鎖が伸びて彼女達の両手首を繋ぎ、バンザイの姿勢にされていた。
両足首にも鉄の錠輪と鎖に固定されており、レールから逃げられないようになっている様子だ。
全員、全裸で、首に掛けられたボードに、端から順に「1」「2」と赤い字で番号が書かれてある。
皆、一様に怯えた眼差しを会場に向けていた。
「ささ、皆様方、どうぞ。存分に検品されて下さい。ステージの上に来られても結構ですよ」
ゴートの合図に、客席から会員達がステージへ群がり始めた。
少女達の悲鳴が地下倉庫に木霊する。
悲鳴のほとんどはハスキーな男の声だ。
「3番が、一番手頃に調教できると思います。おっと、お目が高い、赤の1番は逆アナルプレイ好きには堪らない立派な持ち物を持っておりますよ。あぁ、そうそう、噛み付かれないよう注意してくださいね」
少女達の悲鳴と会員達の笑い声が響く中、ゴートは楽しそうに商品の説明をしていた。
「素晴らしい。どの子も、服を着せれば普通の少女とまったく変わらんわ」
「ゴートくん、この子のクリペニスをしゃぶってもいいかね?」
「おっと、ダメですよ。お手で触れるだけにしてください」
「ほっほっほ、尻の具合もよさそうだ」
「いやあ、赤の5番もなかなかですぞ。女に変わる寸前の色香がある」
「わし、いくら金をだしても、このコを買うつもりじゃ」
「さすがはお目が高い。この赤の2番は、赤のナンバーの中で最も上玉ですよ。人気が集まると思いますが頑張ってください」
「おやおや、赤の6番が粗相をしましたぞ」
晒けだされたペニスを愛おしげに撫でられていた少女達のすすり泣く声が、下卑た笑い声の中に聞こえる。
30分後には、元少女達は一旦舞台裏に下げられ、今度は黒のナンバーの6人が引き出された。
なるほど、6人づつ検品させるらしい。
最後にフタナリを2人出してから、競りの開始といった処か。
オークションの入札前だと言うのに会場は、湧きに湧いていた。
黒崎氏と俺は、それを笑いながら見守るだけだ。
「ナオちゃん・・・きっと今日は億単位の競りが起こりそうですね。ははは、こんなに胸が高まったのは久しぶりです」
「それは重畳」
「それは私の口癖ですよ、ナオちゃん」
「だって、パパの子だも~ん」
「ははは、悪い子です」
競りは大盛り上がりだった・・・・。
続く