俺のスタンド 第五話 らよ。
エッチな内容は少ないれすが、18禁のTSF小説の続きなのれす。
ダークなお話れすので、興味のない人は読んじゃらめーっ!
今回はおふざけにご紹介。
ほんじゃ、いってみよーっ!
俺のスタンド 第5話
俺の名前は、沖田・直人(おきた・なおと)、37歳。
見た目はメガネをかけたブタゴリラだが、俺は『スタンド能力者』でもある。
俺のスタンドは、他人に変身できる全身ゴムスーツを生み出す能力を持っていたのだ。
そして、俺は欲望を満たすため『スタンド能力』の研鑽に努めるのである(予定)。
ブオォォーーンッ・・・
「・・・う~んっ」
夜が明けたばかりだろう。
朝日が顔を出して間も無くと言ったところらしく、新聞配達らしきバイクの音が遠くに聞こえるだけだった。
カーテンの隙間から朝日がほんの少しだけ部屋に差し込んでいる。
ぼんやりする頭で目覚まし時計を見ると、朝の5時。
普段は7時に起き、朝御飯や諸々を済ませ、8時20分には職場だ。
今日は、2時間も早起きしてしまった。
俺が寝たのは午前2時。
たぶん3時間も寝ていない。
だが、2度寝する気は起きなかった。
あまり眠ってはいない筈だが、昨日の疲れが全部消し飛んだように身体が軽い。
身体を動かすと、まだ疲れているなと自分自身解るのだが、休み気が起きないのだ。
ムニュ・・・
「・・・うわっ!!」
自分が裸だという事に驚き、その体に見慣れぬ膨らみがある事にもっと驚き、エッチな胸元をしばらく凝視してから、ようやく記憶が戻ってきた。
「そっか・・・あのまま寝たんだっけ」
寝る前に散々弄ったけど、まだ慣れない・・・膨らみを両手で揺らす。
元の姿でも、俺の胸は膨らんでいるが、それは脂肪と筋肉の塊でしかない。
ポヨンポヨンと揺れたり、揉み揉みしても感じない。
しかし、今はこの揺れる胸が、俺の身体に付いていた。
股間に手を当てると、グッショリとした茂みにしか触れられず、ムスコの不在証明に少々寂しさが過ぎる。
解っていても、その喪失感は拭えない。
俺にとっては大事な相棒だったのだ。
俺は、部屋の惨状をボーと眺めながら、昨夜の事を反芻していた。
ジットリ湿った布団の傍らには、脱ぎ捨てた女物の服と丸めたティッシュがいくつも散乱しているのが、俺の目に映る。
昨日襲った女の荷物もある。
そして、俺に姿を奪われた女は、憐れな事に、現在は犬となってしまっていた。
今頃は公園でパニック状態だろう。
それ以上、被害者の事を考えるのを止め、俺は起きる事にした。
「ふああぁ~っ・・・」
欠伸をしながら立ち上がり、自分の体を撫で回してみる。
柔らかな感触が体全体で共鳴し、素晴らしく心地良い感じだ。
部屋の灯りを着けると、俺はシャワーをゆっくりと浴びた。
女の身体でお湯を浴びるのは、何故か普段よりも気持ちいい。
身体を洗うのも楽しいし、ついでに弄ると今までよりも感じた。
汗を洗い流して、コーヒー片手に朝の一服。
「ふぅ~~」
だが、俺はすぐに煙に咽始めた。
「けっ、けほっげほげほっ、不味っ・・・あれ? おかしいな・・・」
慣れてる筈の匂いも不快に感じるし、朝っぱらからテンションが下がりそうになる。
「ん~っ、この身体って、タバコを受け付けねぇのか?」
何度か吸いなおしてみるが、やっぱり咽てしまう。
諦めて、タバコを灰皿に突っ込む。
よくよく思い出してみると、女に変身してタバコを吸うのは、これが始めてだった。
変身すると、『吸いたい』と感じないから、見た目や感度だけでなく、身体の中身も変化しているかも知れない。
後、美里の舌だと、コーヒーは美味しいと感じられた。
明菜の舌は、お子様な味に反応するのだろうか?
流石に、朝から着替えて確かめる気は起きないが・・・。
気分転換に俺は、昨夜の収奪品を簡単にチェックした。
彼女の着ていたジャケットのポケットにあった名刺入れと、彼女のバッグの中にあった財布から、身元を確認。
女の名前は、宇津木・美里(うつき・みさと)。
オッパイが大きくて感度が良い、28歳。
住まいは、俺の住むボロアパートの近くのようだ。
△△商事の営業2課に勤めるOLさんらしい。
名刺に役職が記載されてないからヒラだな、お局様とまではいかないが、女子社員としては結構古株かも知れん。
「ふむ、この番地なら歩いて5分もかからんな」
せっかく早起きした事だし、彼女の生活を少し覗いてみるのもいいな。
と、考えつつ時計を確認。
5時40分。
すぐさま俺は美里の服に袖を通した・・・。
「くっ・・・くそっ、やっぱ歩きづれーな・・・」
普段の俺なら歩いて5分ぐらいの距離でしかないのだが、10分近くも歩く羽目になった。
スカートとハイヒールに悪戦苦闘しながら、とある賃貸マンションに到着する。
4階建てのワンルームマンション。
そこが美里の住まいらしい。
彼女が1人暮らしだとは限らないので、美里に変身したのだが、取り越し苦労のようだ。
マンションのエレベータの前で、通勤途中らしき住人と1人すれ違ったが、特に何もなく、俺は入れ違いにエレベータに乗り込んだ。
免許証を頼りに表札のない白い扉の前へ移動、この部屋で正解だろうか少し迷ったが、悩んでも時間の無駄。
ドキドキする胸の鼓動を抑え、鍵を開ける。
カチャッ・・・カチンッ!
シリンダーに差し込んだ鍵を回す。
この部屋で正解らしい。
初めて入る女性の部屋に、俺はワクワクした。
「んふふ、お宅~は~いけ~んっ」
玄関から入ってすぐ、俺はヒールを脱ぎ捨てた。
目に映ったのは、左右に狭いキッチンとステンレスの扉、正面にピンクのカーテン。
迷わず正面に向かい、美里の部屋に突入した。
突入そうそう、俺は思いっきり鼻で息を吸い込む。
「お・・・・女の部屋だ・・・。くー! すんげぇっイイ匂いッ! 若い女のフェロモンってヤツが漂ってて。ん~っ・・・最高にハイッてヤツだあ!」
部屋の中をキョロキョロと見回しながら、俺は小さく叫んだ。
「今日からここも俺の部屋になるのかぁ。ヤニ臭くないし・・・まぁまぁな物件だな」
フローリングの床は俺の好みではないが、綺麗に片付いた部屋なのが気に入った。
化粧台の前やTV、クローゼット、折り畳み式ベッドの周囲等、きちんと掃除がしてあるらしく、ゴミ1つ落ちていない。
美里は几帳面な性格だと窺える。
化粧台の鏡にはピンクのカバーをかけているし、テーブルにも白いクロスがかけられ、小物の類もケース等に収められ、何とも言えない清潔感があった。
家具の配置も部屋を狭く感じさせないよう、バランスよく並べてあると言った印象だ。
部屋の中央にある白いクロスがかけられたガラステーブルには、香炉のような物が置かれていた。
ほんのりと、花や果物のような甘い香りが残っている。
「はぁ~、いい趣味してんなぁ、アロマってヤツか?」
香炉の残り香を嗅いだ所為か、はあはあと興奮ぎみだった俺は少し落ち着いた。
大きく深呼吸してから、美里の部屋を一通り見回し、時間を確認する。
「ちっ、もう6時50分か。一旦、家に戻らねぇと遅刻しちまうな・・・」
美里の携帯電話をテーブルの上に置くと、俺はクローゼットに採りついた。
空き巣よろしく、下の段から物色開始。
何着か服を取り出す。
「う~ん、どれが動き易いかな・・・」
時間もないので、適当に選ぶ。
選んだのは、赤いトレーナー地のワンピースを1着と、ホットパンツタイプのジーンズに、Vネックのニットシャツを3枚ほど。
最後は、勿論、下着だ。
整理整頓された中の布を数枚取り出し、匂いを嗅いでは、頬擦りしてみる。
なんか幸せ~。
本人が見たら確実に泣くか怒るかという光景だろうな。
「おぉっ! ちゃんとエロいのも持ってんじゃん!」
透けるように薄い紫で、布の量も少ないパンツとブラジャーに手が止まる。
思わず、一人ランジェリーショーを展開したい所だ。
だが、今は時間が無い!
壁にかけられた時計の針は、7時20分を指していた。
お着替えを楽しむ余裕等なく、さっさと服を脱ぎ去ると、ホットパンツとVネックに着替える。
適当なバッグに、先程選んだ服、そして紫のパンツとブラを詰め込み、ドタドタと玄関へと走った。
スニーカーを履いて、俺の住むボロアパートに戻った頃には、1日の疲れがドッと来た気分だ。
鏡に写った美里は、髪はボサボサだわ、化粧もしてないわ、で酷い有り様に見えた。
中身が男の俺だから仕方ない。
「仕事行こ・・・」
美里の『変身ゴムスーツ』を脱ぎながら、俺は少し情けない気分になった・・・・。
遅刻ギリギリで出社。
それから、派遣先の工場で、ちょっとした嫌な事があった。
リストラ話だ。
不景気はどこも一緒で、俺の派遣先も例外ではない。
午前中、いきなり俺のいる部署にお偉いさんが3人やってきて、工場の規模縮小に伴い、派遣社員の数を削減すると言いやがる。
話自体はすでに先月聞いていたのだが、その時は2ヵ月後に詳しい話をすると言っていたのだ。
しかし、景気は悪くなる一方のため、今月中に十人ほど辞めてもらわないといけないと言う。
パート勤めのオバサン連中が第一候補なのは言うまでもない。
みんな、渋い表情だ。
派遣会社のお偉いさんも、会社自体の存亡がかかっているし、自分達も解雇される可能性があるので、かなり辛い表情をしていた。
仕事仲間が抗議に出たが、契約書類を確かめさせられただけだ。
そこには、会社の業績によっては中途解約もあり得るとの項目だった。
「皆さんも生活がかかっていると重々承知しています。新しい派遣先を、こちらで探してはいますが、この不景気で芳しくありません。私共の会社としては、出きるだけ解雇者の数を減らすよう頼んでいます。ですが、ですが・・・うっ、うぅっ・・・」
とうとう説明の途中で、説明を担当している派遣会社のお偉いさんが泣き始めてしまった。
周りも生活がかかっているのだ。
泣き落としなんか通じる訳がない。
仕事仲間のほとんどが声を荒げたが、どうにもならないだろうと感じられる。
だが、そんな重い空気の中、俺は真っ先に進んで解雇通知を取った。
何人かは、早まるなと止めようとしてくれたが、俺はやんわりと嘘をついて断る。
「実家に戻るよ、俺・・・」
「いいのか、それで?」
極たま~に酒を呑み誘われる仲でしかないが、心配してくれて嬉しかった。
が、内心は辞めて清々した気分だ。
俺の他にも数人が解雇通知を手渡され、正午のチャイムと共に嫌なリストラ話は終わった。
最後に俺は、派遣会社のお偉いさんを呼び止め、ダメ元でちょっと交渉。
「今日いっぱいで辞めますから、今月の残った出勤数を全部有給休暇にできませんか?」
と。
お偉いさん、2つ返事でOKしてくれたよ・・・・・いいのか悪いのか、なんか複雑。
手渡された書類を、いくつか手直しして、俺は定時より1時間も早い早上がりで作業を止めた。
工場での仕事も今日限り。
お喋り仲間や工場長、その他の人にお別れの挨拶をして、私物の整理をした。
作業着とかは、クリーニングをしてから、後日返却する事にして、使用しているロッカーを空にする。
事務所にロッカーの鍵を返して、事務所内にいる人達に一礼。
振り返らずに、俺は工場を去った。
湿っぽい空気の中にあまり長居したくなかったのだ。
ついでに言うと、やりたい事もあるしね。
工場を出るとすぐに俺は、大通りでタクシーを拾い、逃げる様に帰宅した。
俺には『スタンド能力』があるのだ。
この『能力』を使い、俺は新たな人生を歩むのだ。
そう、振り返る暇なぞ無い!
だからこそ、俺は迷わずに仕事を辞めたのだ。
俺は人生の転機を迎えたのだ!
俺のムスコはギンギンに漲って、帰る間中、隠すの大変だったのは内緒だ・・・。
ともかく、俺は新しい道を歩くのである。
TO BE CONTINUED・・・